圧力の単位換算。kPa・MPa・bar・psi・kgf/cm²・mmHg など12単位を相互に読み替えます。
圧力の値を入れて変換元と変換先を選ぶと、パスカルを経由して換算した結果が出ます。SI単位、気圧系、ヤード・ポンド法、重力単位系の4グループ12単位に対応し、結果カードのすぐ下では 1 bar = 14.503774 psi のように係数の比も確かめられます。
タイヤ・天気図・血圧・油圧 — 同じ圧力が4通りの単位で書かれる
面積あたりの力という一つの量に、kPa・MPa・bar・psi・kgf/cm²・mmHg など12通りの書き方があり、そのあいだを行き来させるのが圧力の単位換算です。ページを開いた直後は、変換元がバール、変換先が重量ポンド毎平方インチ(psi)、値が 1 になっています。結果カードは 14.5038 psi、そのすぐ下の比の行は 1 bar = 14.503774 psi です。結果カードの下にある「すべての単位」を開くと、同じ 1 bar が12通りの書き方で出てきます。パスカル 100,000、キロパスカル 100、メガパスカル 0.1、バール 1、ミリバール 1,000、気圧(標準大気圧) 0.986923、トル 750.062、水銀柱ミリメートル 750.062、重量ポンド毎平方インチ 14.5038、重量キログラム毎平方センチメートル 1.01972、水柱センチメートル 1,019.72、水柱インチ 401.463。押している強さは一つで、数字だけが12個あります。
単位がこれだけ増えたのは、圧力を測る現場がそれぞれ自分の物差しを先に作ったからです。日本車のドアに貼られた指定空気圧は kPa、台風の中心気圧は hPa、健康診断の血圧は mmHg、油圧機器やコンプレッサのカタログは MPa、旧い図面や輸入品のゲージは kgf/cm² と psi。人工呼吸器の気道内圧や低圧のダクトでは水柱の cmH₂O と inH₂O が現役です。どれも面積あたりの力という同じ量なので、SI の組立単位であるパスカル(1 Pa = 1 N/m²)をいったん通せば全部つながります。
変換元と変換先のリストは4つの見出しに分かれていて、SI単位(パスカル・キロパスカル・メガパスカル)、気圧系(バール・ミリバール・気圧(標準大気圧)・トル・水銀柱ミリメートル)、ヤード・ポンド法(重量ポンド毎平方インチ)、重力単位系(重量キログラム毎平方センチメートル・水柱センチメートル・水柱インチ)の順に並びます。いま選んでいる単位がどの体系のものかは、この見出しで見分けられます。
係数の出どころは3つの取り決めです。標準大気圧 1 atm = 101,325 Pa は1954年の第10回国際度量衡総会で決められた値で、ISO 2533:1975 の標準大気にも同じ数字が入っています。バールは 100,000 Pa、ミリバールは 100 Pa という定義そのもの。psi と kgf/cm² は、1901年の第3回国際度量衡総会が定めた標準重力 9.80665 m/s² と、1959年の国際ヤード・ポンド協定から組み立てられます。だから 1 kgf/cm² = 98.0665 kPa は現場の目安ではなく定義から出る数字で、1 MPa = 10.197162 kgf/cm² もそこから来ます。
12単位のうち4つ、トル・水銀柱ミリメートル・水柱センチメートル・水柱インチは、水銀や水の密度を約束として固定した液柱の単位です。この4つのどれかが片方でも入っている換算では、比の行に入る記号が = ではなく ≈ になります。残る8単位どうしなら = です。変換元と変換先に同じ単位を選んだときも ≈ で、これは掛けて割る手続き自体が起きないためです。
圧力は力を面積で割った量なので、力そのものを別の単位に直したいときは
力の単位換算、面積のほうは
面積の単位換算が受け持ちます。このページには力の入力欄も面積の入力欄もなく、圧力の値と単位を入れ替える機能だけがあります。
よく検索される圧力換算の一覧 — kPa・psi・kgf/cm²・MPa・mmHg
入力から結果まで — 画面でたどる手順
1. 手元の資料や銘板に印刷されている単位を「変換元」に指定します。ドアの指定空気圧ならキロパスカル、旧図面や輸入機器の銘板なら重量キログラム毎平方センチメートル(kgf/cm²)、天気図の数値ならミリバール、血圧なら水銀柱ミリメートル(血圧の単位)です。
2. 「値」に数字を入れます。マイナスも受け付けるので、大気圧より低い側のゲージ圧をそのまま入力できます。
3. 書き直したい単位を「変換先」に指定します。向きだけを反転させたいときは「単位を入れ替え」で、変換元と変換先が丸ごと入れ替わります。
結果カードには換算した値が出て、その下の比の行が、変換元1つぶんは変換先でいくつになるかを示します。1 bar = 14.503774 psi、1 mmHg ≈ 0.133322 kPa のような形です。カードのコピーボタンで数値をクリップボードに送れるので、検査記録や見積書にそのまま貼れます。
結果カードの下には「小数点以下の桁数」の選択があり、初期値は「自動」です。自動では有効数字およそ6桁のところで表示が止まり、末尾のゼロは書かれません。100 kPa は 100、0.1 MPa は 0.1 とだけ出ます。0・2・4・6・10・15 のいずれかを選ぶと小数点以下がその桁数に固定され、ゼロも埋まります。トルと水銀柱ミリメートルのように7桁目で分かれる値を見たいときは 6 を選んでください。0.001 を下回る結果は E を使った指数表記に切り替わります。パスカルからメガパスカルのように桁が6つ離れる組み合わせで起きる表示です。
その下の「すべての単位」は、たたんだ状態で置いてあります。その見出しを押して開くと、いま入力している圧力が12単位すべてでいくつになるかが一覧になります。単位をひとつずつ選び直さなくても、kPa と psi と kgf/cm² を一度に見比べられるのはこの表です。何か操作したあとのURLを共有すれば、相手も同じ換算の状態でページを開けます。
係数一覧とパスカル経由の計算 — 手で確かめるとき
- Ps = 変換元の単位で書かれた、もとの圧力の値
- fs = 変換元の単位1つが何パスカルにあたるかを表す係数
- ft = 変換先の単位1つが何パスカルにあたるかを表す係数
- Pt = 変換先の単位で書き直した圧力の値
手で計算しても画面で計算しても、通る道は同じです。まず変換元の係数を掛けてパスカルにします。
PPa=Psrc×fsrc そのあと変換先の係数で割り戻します。
Pdst=PPa÷fdst 係数は、その単位1つが何パスカルにあたるかを表す数です。12単位ぶんの値は次のとおりです。
- パスカル(Pa):1 — この換算の基準単位で、1 Pa = 1 N/m²
- キロパスカル(kPa):1,000
- メガパスカル(MPa):1,000,000
- バール(bar):100,000
- ミリバール(mbar):100 — ヘクトパスカルと同じ大きさ
- 気圧(標準大気圧、atm):101,325
- トル(Torr):133.32236842105263 — 101,325 ÷ 760 から出る値
- 水銀柱ミリメートル(mmHg):133.322387415 — 慣用値
- 重量ポンド毎平方インチ(psi):6,894.757293168361
- 重量キログラム毎平方センチメートル(kgf/cm²):98,066.5
- 水柱センチメートル(cmH₂O):98.0665 — 慣用値
- 水柱インチ(inH₂O):249.0889 — 慣用値
温度換算のような足し引きのオフセットはありません。どの単位でも圧力ゼロは 0 Pa なので、掛けて割るだけで終わります。psi からバールも、水銀柱ミリメートルからキロパスカルも、手順はまったく同じです。
比の行に入る記号は2種類です。変換元と変換先の両方が定義から出る係数を持ち、しかも別々の単位であるときは = 、トル・水銀柱ミリメートル・水柱センチメートル・水柱インチのどれかが入っていれば ≈ になります。この比の行は「小数点以下の桁数」の設定を受けず、小数第6位までで固定です。だから結果カードを 0 桁に絞っていても、比の行は 14.503774 のように細かいままで読めます。
入力例と、そのとき出る数字
ドアの指定 240 kPa を psi のゲージと kgf/cm² の目盛に合わせる
変換元をキロパスカル、変換先を重量ポンド毎平方インチ(psi)にして 240 と入れると 34.8091 psi、比の行は 1 kPa = 0.145038 psi。変換先を重量キログラム毎平方センチメートル(kgf/cm²)に切り替えると 2.44732 kgf/cm² です。
ここで引っかかりやすいのが、旧目盛のゲージを 2.4 に合わせてしまうことです。2.4 kgf/cm² を入れ直すと 235.36 kPa と出て、指定より 4.64 kPa、およそ1.9%低くなります。エアゲージメーカーの旭産業は、1 kgf/cm² を 98.0665 kPa としたうえで、タイヤ空気圧に関しては 1 kgf/cm² = 100 kPa として換算するのが通例だと説明しています。ブリヂストンのタイヤ空気圧の単位解説も 1 kPa = 0.01 kgf/cm² ≒ 0.145 psi ≒ 0.01 bar という丸めた関係を載せていて、この 100 と 98.0665 の差がそのままずれになります。
目盛が 0.1 刻みの kgf/cm² ゲージでは 2.44732 は 2.4 と 2.5 のあいだに落ちます。kPa 表示のゲージを使うか、psi のゲージなら 34.8091 psi に合わせるほうが指定値に近づきます。
輸入車のマニュアルにある 2.5 bar を psi と kPa で読む
変換元をバール、値を 2.5 にすると、変換先が psi のままなら 36.2594 psi、比の行は 1 bar = 14.503774 psi です。変換先をキロパスカルにすれば 250、重量キログラム毎平方センチメートルにすれば 2.54929 kgf/cm² になります。バールとキロパスカルは 100 倍ちょうどの関係なので、この向きだけは暗算がずれません。
バールと気圧(標準大気圧)は別の単位です。1 bar を気圧に換算すると 0.986923 atm、逆に 1 atm はキロパスカルで 101.325 kPa。差はおよそ1.3%で、自転車の空気入れなら気にならず、校正の記録では効いてきます。マニュアルに bar と書いてあるのか atm と書いてあるのかは、原文の表記で確かめてください。
天気図の 1013.25 hPa をこのページで扱う(選ぶのはミリバール)
単位リストにヘクトパスカル(hPa)という名前の選択肢はありません。ミリバールを選んでください。1 mbar = 100 Pa、1 hPa = 100 Pa なので、値はそのまま同じ数字です。1013.25 をミリバールに入れて変換先を気圧(標準大気圧)にすると 1 atm、キロパスカルにすると 101.325 kPa と出ます。比の行は 1 mbar = 0.000987 atm です。
日本の天気予報でミリバールからヘクトパスカルに表記が変わったのは1992年12月1日です。ウェザーニュースの解説によれば、国際単位系での気圧の単位がヘクトパスカルだったことが理由で、1 mbar と 1 hPa が同じ大きさなので、数値はそのままで記号だけが入れ替わりました。当時の資料に残る 960 ミリバールの台風は、いまの表記でも 960 hPa です。
血圧 120/80 mmHg をキロパスカルで見る
変換元を水銀柱ミリメートル(血圧の単位)、変換先をキロパスカルにします。120 と入れると 15.9987 kPa、80 なら 10.6658 kPa。比の行は 1 mmHg ≈ 0.133322 kPa と出ます。記号が ≈ なのは、水銀柱ミリメートルが水銀の密度を約束として決めた慣用値 133.322387415 Pa だからです。
血圧はゲージ圧、つまり周囲の空気の圧力を基準にした値です。このページがするのは単位の書き換えだけなので、換算しても基準は動きません。120 mmHg を kPa に直しても、それは周囲の空気より 15.9987 kPa 高いという意味のままです。値が高いか低いかの判断はこのページの担当ではありません。
油圧とコンプレッサ:MPa と kgf/cm² を行き来する
変換元をメガパスカル、変換先を重量キログラム毎平方センチメートルにして 1 と入れると 10.1972 kgf/cm²、比の行は 1 MPa = 10.197162 kgf/cm²。工場エアでよく見る 0.7 MPa なら 7.13801 kgf/cm²、油圧回路の 10 MPa なら 101.972 kgf/cm² です。変換先を psi にすれば 1 MPa は 145.038 psi になります。
コンプレッサ専門店エアセルフの単位解説は、1 MPa を 10.20 kgf/cm²・145.04 PSI・10 bar・9.87 atm として載せ、現場では MPa を約10倍すれば kgf/cm² になるという覚え方を挙げています。桁の確認にはこれで足ります。ただし 10 MPa を10倍で 100 kgf/cm² としてしまうと、正確な 101.972 kgf/cm² より 1.972 kgf/cm²、およそ1.9%小さい数字になります。図面や仕様書に写す値は換算した数字を使ってください。
トルと水銀柱ミリメートルが同じ 1 と出るのはなぜか
変換元をトル、変換先を水銀柱ミリメートル(血圧の単位)にして 1 と入れると、結果カードは 1 mmHg、比の行は 1 Torr ≈ 1 mmHg。1 bar を入れて「すべての単位」を開いても、トルと水銀柱ミリメートルはどちらも 750.062 と同じ数字になります。表示の桁では分かれません。
定義は別物です。トルは標準大気圧の760分の1、つまり 101,325 ÷ 760 = 133.32236842105263 Pa。水銀柱ミリメートルは水銀の密度を固定した慣用値の 133.322387415 Pa です。相対差はおよそ 1.4×10⁻⁷。真空機器メーカーのアルバックの解説は、両者の数値が 1/7,000,000 だけ違うものの、実用上は同じとして扱って差し支えなかったと書いています。
差を画面で見たいなら、値に 1000 を入れて「小数点以下の桁数」を 6 にしてください。999.999858 mmHg と出ます。「自動」のままだと同じ入力が 1,000 mmHg と表示されるので、この2つの単位を分けているのは、画面上では比の行の ≈ だけということになります。
換算のまえに確かめておくこと
- ドアの表示と手持ちのゲージは、別の単位のことがある。 日本車の指定空気圧は kPa で書かれていて、ガソリンスタンドや自宅のゲージは psi や kgf/cm² のこともあります。どちらの単位で書かれているかを先に確かめてから、変換元を選んでください。
- kgf/cm² を100倍して kPa にする暗算は、約2%大きく出る。 正しい係数は 1 kgf/cm² = 98.0665 kPa です。2.4 kgf/cm² は 235.36 kPa で、100倍で出した 240 kPa より 4.64 kPa 低くなります。桁を確かめるだけなら100倍で足りますが、指定値に合わせるときは換算した値を使ってください。
- kg/cm² と書いてあっても、中身は kgf/cm²。 質量のキログラムでは圧力になりません。旧い図面や輸入機器の銘板では f が省かれていることが多いだけです。単位リストからは重量キログラム毎平方センチメートル(kgf/cm²)を選びます。
- 書類に写す桁は「小数点以下の桁数」で固定する。 「自動」は末尾のゼロを書かないので、表に並べたときに桁がそろいません。仕様書や検査記録に載せるなら 2・4・6 のいずれかに固定してから読み取ってください。
- 天気図のヘクトパスカルはミリバールを選ぶ。 1 mbar = 1 hPa なので、1013.25 hPa は 1013.25 をミリバールに入れれば済みます。数値の読み替えは要りません。
- 比の行の桁は、桁数の設定に連動しない。 結果カードを 0 桁に絞っても、比の行は小数第6位まで出たままです。係数そのものを確かめたいときは、桁数を触らずに比の行を読んでください。
- ゲージ圧か絶対圧かは、単位記号には書かれていない。 240 kPa も 120 mmHg も、周囲の空気を基準にしたゲージ圧です。絶対圧が必要な場面では、換算の前か後で大気圧ぶん(101.325 kPa、14.6959 psi)を自分で足してください。
ゲージ圧・絶対圧と、リストにない単位
このページがするのは単位の書き換えだけで、基準の付け替えはしません。長野計器のQ&Aは、ゲージ圧を周囲の圧力(通常は大気圧)を基準として表した圧力、絶対圧を絶対真空を基準として表した圧力と説明しています。両者は 絶対圧 = ゲージ圧 + 大気圧 の関係でつながりますが、これは単位の変更ではないので換算器は触りません。ゲージ圧を入れればゲージ圧のまま、絶対圧を入れれば絶対圧のまま、単位だけが変わって返ります。psig と psia、MPaG と MPa abs のような添え字は、換算しても持ち越して書いてください。
力と面積から圧力を求める機能もありません。力の入力欄も面積の入力欄もないので、
は自分で計算してから、その結果をこのページに入れることになります。500 N を 10 cm² で受けるなら 500 ÷ 0.001 = 500,000 Pa を先に出して、500000 をパスカルに入力してください。0.5 MPa、5.09858 kgf/cm² と出ます。
単位リストに入っていない書き方もあります。ヘクトパスカル(hPa)はミリバールと同じ大きさ、N/mm² はメガパスカルと同じ大きさ(1 N/mm² = 1 MPa)なので、名前を読み替えて入力すれば同じ数字が出ます。工学気圧(at)は重量キログラム毎平方センチメートルと同じ、水柱ミリメートル(mmH₂O)は水柱センチメートルの10分の1です。水銀柱インチ(inHg)に対応する選択肢だけはないので、25.4 倍して水銀柱ミリメートルに直してから入力してください。
液柱の4単位が使う密度は約束の値です。実際の水銀や水の温度、その場所の重力加速度までは見ていません。一次標準の真空計測のように、その差が効いてくる場面では、機器側の校正条件を確認してください。適正な空気圧がいくつか、血圧の値をどう判断するかも、このページの範囲外です。
圧力の資料に出てくる言葉
ゲージ圧
周囲の空気の圧力を基準にして表した圧力。長野計器のQ&Aは、周囲の圧力(通常は大気圧)を基準として表した圧力だと説明しています。タイヤの空気圧も血圧もこちらで、単位記号のうしろに G や g を付けて MPaG、psig と書くことがあります。
絶対圧
完全な真空を基準にして表した圧力。真空計や大気圧そのものを扱う場面で使われ、psia、MPa abs のように書かれます。同じ状態を指すなら、ゲージ圧に大気圧(101.325 kPa)を足した値になります。
標準大気圧(atm)
101,325 Pa と決められた基準値。1 atm は 101.325 kPa、1.01325 bar、760 Torr、14.6959 psi にあたります。その日その場所で測った気圧のことではなく、換算の物差しとして固定された数字です。
重力単位系
力を基本量にとる単位系。ドロップダウンではこの見出しに重量キログラム毎平方センチメートル・水柱センチメートル・水柱インチが入ります。係数はいずれも標準重力 9.80665 m/s² から組み立てられています。
工学気圧(at)
1 kgf/cm² と同じ大きさの旧い単位で、1 at = 98.0665 kPa。at という名前では単位リストに入っていないので、重量キログラム毎平方センチメートル(kgf/cm²)を選んでください。標準大気圧(atm)とは別の単位です。
水柱センチメートル(cmH₂O)
高さ 1 cm の水の柱が底に及ぼす圧力として決められた単位で、1 cmH₂O = 98.0665 Pa。人工呼吸器の気道内圧や低圧のダクトで使われます。1 cmH₂O は 0.980665 mbar、つまり 0.980665 hPa なので、hPa 表示の機器とは約2%ずれます。
トル(Torr)
標準大気圧の760分の1として定義された単位で、101,325 ÷ 760 = 133.32236842105263 Pa。真空の分野で使われます。水銀柱ミリメートルとほぼ同じ値になりますが、定義の出どころが違うため、換算の比の行では ≈ が入ります。
圧力の単位についての質問と答え
1 kgf/cm² は何 kPa ですか?
98.0665 kPa です。標準重力 9.80665 m/s² が定義値なので、この係数も定義から出ます。逆向きは 1 kPa = 0.010197 kgf/cm²。2.4 kgf/cm² なら 235.36 kPa になります。
タイヤの指定が 240 kPa です。kgf/cm² の目盛では 2.4 に合わせればいいですか?
2.4 kgf/cm² は 235.36 kPa で、指定より 4.64 kPa 低くなります。240 kPa を換算すると 2.44732 kgf/cm² です。0.1 刻みの目盛では 2.4 と 2.5 のあいだに落ちるので、kPa 表示のゲージを使うか、psi のゲージなら 34.8091 psi に合わせてください。エアゲージメーカーの旭産業も、タイヤ空気圧では 1 kgf/cm² = 100 kPa として換算するのが通例だと説明していて、この 100 と 98.0665 の差がそのままずれになります。
1 MPa は何 kgf/cm² ですか?「約10倍」で覚えて大丈夫ですか?
1 MPa = 10.197162 kgf/cm² で、結果カードには 10.1972 kgf/cm² と出ます。10倍の暗算は桁の確認には足りますが、1 MPa あたり 0.197162 kgf/cm² ぶん低く出ます。工場エアの 0.7 MPa は 7.13801 kgf/cm²、油圧の 10 MPa は 101.972 kgf/cm² です。図面や仕様書に載せる値は換算したほうを使ってください。
psi と kPa はどう換算しますか?
1 psi = 6.89476 kPa、1 kPa = 0.145038 psi です。240 kPa は 34.8091 psi、35 psi は 241.317 kPa になります。
天気予報のヘクトパスカル(hPa)は単位リストにありますか?
hPa という名前の選択肢はありません。ミリバールを選んでください。1 mbar = 100 Pa、1 hPa = 100 Pa なので数値はそのまま同じです。1013.25 をミリバールに入れると、気圧(標準大気圧)では 1、キロパスカルでは 101.325 と出ます。日本の天気予報がミリバールからヘクトパスカルに変わったのは1992年12月1日で、ウェザーニュースの解説によれば、両者が同じ大きさなので数値は変わらず記号だけが入れ替わりました。
血圧の 120 mmHg は何 kPa ですか?
15.9987 kPa です。80 mmHg なら 10.6658 kPa、比の行は 1 mmHg ≈ 0.133322 kPa と出ます。血圧はゲージ圧なので、換算しても絶対圧にはなりません。
トルと水銀柱ミリメートル(mmHg)は同じ単位ですか?換算すると 1 と出ます。
別の単位です。トルは標準大気圧の760分の1にあたる 133.32236842105263 Pa、水銀柱ミリメートルは慣用値の 133.322387415 Pa で、相対差はおよそ 1.4×10⁻⁷。真空機器メーカーのアルバックの解説は、両者の数値が 1/7,000,000 だけ違うものの実用上は同じとして扱って差し支えなかったと書いています。画面でも 1 Torr の結果は 1 mmHg と出ますが、比の行の記号は ≈ です。値に 1000 を入れて「小数点以下の桁数」を 6 にすると 999.999858 mmHg と出て、差が見えます。
1 bar は 1 気圧(atm)と同じですか?
違います。1 bar = 100,000 Pa、1 atm = 101,325 Pa で、およそ1.3%離れています。バールに 1 を入れて変換先を気圧(標準大気圧)にすると 0.986923 atm、逆に 1 atm はキロパスカルで 101.325 kPa です。仕様書に atm と書いてあるものを bar として扱うと、この 1.3% がそのまま残ります。
ゲージ圧を絶対圧に直せますか?
できません。このページは単位を書き換えるだけで、大気圧の足し引きはしません。絶対圧が必要なら、絶対圧 = ゲージ圧 + 大気圧 を先に計算してから入力してください。海面上の標準大気圧は 101.325 kPa、psi なら 14.6959 psi です。ゲージ圧を入れれば psi に直してもゲージ圧のまま、絶対圧を入れれば絶対圧のまま返ります。
N/mm² や kg/cm² は選べますか?
どちらも単位リストにはありません。N/mm² は 1 N/mm² = 1 MPa なので、メガパスカルを選んで同じ数値を入れれば済みます。kg/cm² は f を省いた書き方で、中身は重量キログラム毎平方センチメートル(kgf/cm²)です。質量のキログラムそのものでは圧力になりません。水柱ミリメートル(mmH₂O)を扱いたいときは、水柱センチメートルに10分の1の値を入れてください。
人工呼吸器の cmH₂O は hPa と同じ数字ですか?
近いだけで同じではありません。1 cmH₂O = 98.0665 Pa、1 hPa = 100 Pa なので、1 cmH₂O は 0.980665 hPa です。気道内圧 20 cmH₂O を水柱センチメートルからミリバールに換算すると 19.6133 で、ミリバールとヘクトパスカルは同じ大きさなので 19.6133 hPa、キロパスカルなら 1.96133 kPa になります。差はおよそ2%なので、機器の表示がどちらの単位かを確かめてください。
力(N)と面積(cm²)から圧力を計算できますか?
このページではできません。あるのは圧力の値と単位を入れ替える機能だけで、力の入力欄も面積の入力欄もありません。500 N を 10 cm² で受けるなら、500 ÷ 0.001 = 500,000 Pa を先に手元で出して、500000 をパスカルに入れてください。0.5 MPa、5.09858 kgf/cm² と出ます。力そのものの単位を替えたいだけなら、力の単位換算のページが担当です。
換算した圧力を仕様書や検査記録に写すとき、桁はどこまで信用できますか?
「自動」は有効数字およそ6桁で止まり、末尾のゼロを書きません。書類で桁をそろえたいときは「小数点以下の桁数」を 2・4・6 のいずれかに固定してください。SI単位・バール・気圧・psi・kgf/cm² の係数は定義から出る値なので、残るのは丸めのぶんだけです。トル・水銀柱ミリメートル・水柱センチメートル・水柱インチは約束の液柱値から作られているため、これらが絡む換算では比の行に ≈ が入ります。
工場のイントラや技術ブログに、この圧力換算をそのまま置けますか?
ページの下にある埋め込みボタンから iframe 版のコードを取り出せます。配管図の凡例ページ、空調の技術資料、油圧機器の取扱説明サイトに貼っても、12単位と桁数の切り替えはそのまま動きます。アカウントもインストールも要らず、換算はブラウザの中で完結するので、入力した圧力の値がサーバーに送られることはありません。
出典・参考文献
- NIST SP 811 付録 B.8 — 単位をアルファベット順に並べた換算係数表(圧力の項:標準大気圧 101,325 Pa は定義値、kgf/cm² 98,066.5 Pa も定義値、psi は厳密な IEEE-754 の積 6,894.757293168361 Pa を NIST が 6,894.757 Pa と丸めて掲載、mmHg 133.322387415 Pa は慣用値)
- NIST の SI ガイド 付録 B — 換算係数の入口ページ。太字が厳密値を意味するという表記の約束が、圧力・力・長さ・トルクの各単位の節で共通して使われています
- BIPM — 国際単位系(SI 文書 第9版、2019年):パスカル(1 Pa ≡ 1 N/m²)は圧力の SI 組立単位。バール(= 10⁵ Pa)と水銀柱ミリメートルは、特定の分野で SI と併用してよい非 SI 単位として掲載されています
- BIPM — 第3回国際度量衡総会(1901年)の決議:標準重力 g_n = 9.80665 m/s² を定義値と宣言した文書で、重力から組み立てられる圧力単位すべての出発点です(kgf/cm² = 98,066.5 Pa は定義値、cmH₂O = 98.0665 Pa・inH₂O = 249.0889 Pa・mmHg = 133.322387415 Pa は慣用値)
- ISO 2533:1975 — 標準大気:海面上の基準圧力を 101,325 Pa、基準温度を 288.15 K(15 °C)と定め、航空・弾道・航空宇宙で使う気温減率と気圧高度の分布を規定しています。1 atm = 1.01325 bar = 1,013.25 hPa = 760 Torr という関係はいずれもこの文書から導かれます
- ウィキペディア — パスカル(単位):1 N/m² に等しい圧力の SI 組立単位。気象で使うヘクトパスカル(hPa = mbar)との関係と、工学で使うキロパスカル・メガパスカルの倍量(1 MPa = 1 N/mm²)を扱っています(Wikidata Q44395)
- ウィキペディア — バール(単位):100,000 Pa = 10⁵ Pa に厳密に等しい非 SI 単位。気象・海洋(1 bar ≈ 海水深 10 m)・プロセス工学で広く使われ、輸入車の指定空気圧やダイビングの水圧表示にも出てきます。ミリバール(mbar)はヘクトパスカル(hPa)と数値がまったく同じです(Wikidata Q103510)
- ウィキペディア — 重量ポンド毎平方インチ(psi):1959年の国際ヤード・ポンド協定のインチ(0.0254 m)と1901年 CGPM の重量ポンド(4.4482216152605 N)から組み立てられ、厳密には 6,894.757293168361 Pa。米国の産業用センサに書かれる psig(ゲージ圧)・psia(絶対圧)・psid(差圧)の使い分けも説明しています(Wikidata Q626299)
- ウィキペディア — トル(Torr):標準大気圧の 1/760 = 101,325/760 ≈ 133.3223684 Pa と定義された非 SI 単位。水銀気圧計を作ったエヴァンジェリスタ・トリチェリ(1644年)にちなみます。水銀柱ミリメートルとの差が 0.000015 % 未満であること(血圧では同一視でき、真空計測では別の単位であること)を説明しています(Wikidata Q185648)
- ウィキペディア — 標準大気圧(単位):atm = 101,325 Pa(1954年 第10回国際度量衡総会、ISO 2533:1975 に収録)。760 Torr、1.01325 bar、1,013.25 hPa と等しく、約 14.6959 psi にあたります。あらゆる大気圧換算の基準点です(Wikidata Q177974)
Smart Calculators チームによる検証済みコンテンツ