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仕事率・馬力の単位変換

ワット・キロワット・メガワット・英馬力・仏馬力(PS)・電気馬力・BTU毎時・キロカロリー毎時・フィートポンド毎秒を NIST の正確な係数で相互変換します。約 10 W 違う 3 種類の「馬力」を区別します。

PS

結果

0.735499 kW

1 PS = 0.735499 kW

すべての単位

単位
ワット (W) 735.499
キロワット (kW) 0.735499
メガワット (MW) 7.35499E-4
英馬力(機械馬力・米英の hp) (hp) 0.98632
仏馬力(PS・日本の「馬力」) (PS) 1
電気馬力(746W ちょうど) (hp (E)) 0.985923
BTU毎時(空調の能力表示) (BTU/h) 2,509.63
キロカロリー毎時 (kcal/h) 632.838
フィートポンド毎秒 (ft·lbf/s) 542.476

馬力には三つの種類がある:英馬力(550 ft·lbf/s、米国の車両諸元)、仏馬力/PS(75 kgf·m/s、欧州および日本の車両諸元で、日本の「馬力」はこれ)、電気馬力(746 W ちょうど、米国のモーター銘板)。三者は約 10 W ずれるので、技術計算で置き換えないこと。エアコンの「馬力」はさらに別で、1 馬力=約 2.8 kW(冷房能力)を指し、エンジンの馬力とは無関係。

仕事率の単位換算。ワット・キロワット・三種類の馬力・BTU毎時を相互に読み替えます。

馬力とキロワットは同じ出力を別のものさしで測った値で、値を入力して変換先を選ぶと9つの単位のどれにでも読み替えられます。日本の車の諸元表にある PS(仏馬力)、米英のスペックシートの hp(英馬力)、米国製モーターの銘板にある電気馬力を別々の単位として持っているので、手元の数字がどの馬力なのかを取り違えずに済みます。

日本語の「馬力」が指すもの — 車・モーター・エアコンで中身が変わる

日本語の資料に「馬力」と書いてあっても、その数字が表しているものは一つではありません。車の諸元表にある馬力は仏馬力(PS)で、1 PS は 735.49875 W、キロワットに直すと 0.735499 kW。米英のスペックシートに hp とあれば英馬力で、745.6998715822702 W、キロワットでは 0.7457 kW。米国製の電動機の銘板にある電気馬力はちょうど 746 W です。三つの差は 1 馬力あたりわずかで、英馬力と仏馬力で約10.2 W、電気馬力と英馬力では約0.3 W しかありません。それでも数百馬力のエンジンでは効いてきます。
もう一つの「馬力」は、桁からして違います。業務用エアコンのカタログにある1馬力は出力ではなく冷房能力の目安で、日本語版ウィキペディアの「馬力」には業務用エアコンにおける馬力という節があり、そこでは1馬力を約2.8 kW(約2,409 kcal/h)の空調能力としています。車の1馬力の約3.8倍です。同じ二文字が、車では 0.735499 kW、エアコンでは約2.8 kW を指しているわけです。
このページが扱うのは9単位です。SI単位はワット(W)・キロワット(kW)・メガワット(MW)。馬力の各種は英馬力(hp)・仏馬力(PS)・電気馬力(hp (E))。熱量(カロリー系)は BTU毎時(BTU/h)とキロカロリー毎時(kcal/h)で、空調や暖房の能力表示に出てきます。最後が重力単位系のフィートポンド毎秒(ft·lbf/s)で、英馬力の定義そのもの、550 ft·lbf/s = 1 英馬力に使われている単位です。変換元と変換先のリストはこの4グループに分かれて並ぶので、いま選んでいる単位がどの系統なのかは見出しで分かります。基準になるのはワットで、どの組み合わせでもいったんワットを通ります。
仕事率(出力)と電力量は別の量です。kW は速さのような量で、kWh はそれを時間で積み上げた量。2 kW のヒーターを3時間使えば 6 kWh の電力量になります。このページが換算するのは前者だけで、末尾に「時(アワー)」の付く kWh・Wh や、J・cal といったエネルギーの単位は入っていません。BTU毎時とキロカロリー毎時に「毎時」が付いているのは、こちらが熱の流れる速さ、つまり仕事率だからです。
日本の車のカタログには、いまも kW と PS が併記されています。日本語版ウィキペディアの「馬力」によれば、計量法は仏馬力を内燃機関に関する取引・証明などに用いる場合に限り、当分の間は工率の法定計量単位とみなす扱いにしています。同じ記事はもう一つ、このページとずれる点を書いています。仏馬力の物理的な定義は 75 kgf·m/s = 735.49875 W ですが、計量単位令第11条第2項は 1仏馬力を「735.5ワット(正確に)」と定めています。このページが使うのは前者なので、日本の法令どおりの丸めが要る書類では、換算のあとに 735.5 で計算し直してください。差は 100万分の1.7 で、実務ではまず効きませんが、定義としては別の数字です。PS で決めた数字は規制の側にも残りました。同じく日本語版ウィキペディアの「自動車馬力規制」によれば、軽自動車の64馬力の自主規制は1987年2月に発売されたスズキ・アルトワークスが到達して以降続いており、登録車の280馬力については日本自動車工業会が2004年6月30日に撤廃を国土交通省へ申し出ています。どちらも PS で決められた数字なので、このページで kW に直すと 64 PS は 47.0719 kW、280 PS は 205.94 kW という半端な値になります。
熱の側はもっと紛らわしいことになっています。海外製のエアコンで見かける 12,000 BTU/h は 3.51685 kW で、日本語版ウィキペディアの「冷凍能力」が米国冷凍トンの SI 値として挙げる 3.51685 kW とぴたりと同じ数字です。古い図面や更新前の設備台帳では冷暖房能力が kcal/h で書かれていることもあり、そちらは 1 kcal/h ≈ 1.16222 W で読み替えられます。
出力とトルクも別の量です。諸元表の最高出力(kW/PS)と最大トルク(N·m/kgf·m)は回転数を挟んでつながってはいますが、単位換算だけでは行き来できません。トルクの単位そのものを読み替えたいときはトルクの単位換算が担当です。

馬力・kW・BTU毎時の換算早見表 — よく使う組み合わせの結果

換算結果どこで出てくるか
1 PS → kW0.735499 kW日本の車の諸元表(仏馬力)
1 kW → PS1.35962 PSkW 表記を馬力の感覚に戻す
1 hp → kW0.7457 kW米英のスペックシート(英馬力)
1 hp → PS1.01387 PS同じエンジンが日本では約1.4%大きく見える
1 PS → hp0.98632 hp日本の馬力を米英表記に直す
1 hp (E) → W746 W米国製電動機の銘板(電気馬力)
64 PS → kW47.0719 kW軽自動車の自主規制の上限
280 PS → kW205.94 kWかつての登録車の自主規制の上限
1 kW → BTU/h3,412.14 BTU/h空調の能力表示
1 BTU/h → W0.293071 W海外製エアコンの BTU 表示
1 kW → kcal/h860.421 kcal/h旧単位で書かれた冷暖房能力
1 PS → ft·lbf/s542.476 ft·lbf/s英馬力の定義 550 ft·lbf/s に使う単位

9単位のどれからでも — 画面の使い方とワット経由の計算

ページを開いた直後は、変換元が仏馬力(PS・日本の「馬力」)、変換先がキロワット、値が 1 になっています。結果カードは 0.735499 kW、そのすぐ下の比の行は 1 PS = 0.735499 kW です。
1. 「変換元」で、いま手元にある数字の単位を選びます。日本の車のカタログなら仏馬力、米英のスペックシートなら英馬力、米国製モーターの銘板なら電気馬力、空調のカタログなら BTU毎時かキロカロリー毎時です。
2. 「値」に数値を入れます。マイナスも受け付けます。
3. 「変換先」に読み替えたい単位を選びます。向きを反対にするだけなら「単位を入れ替え」を押せば、変換元と変換先がそのまま入れ替わります。
リストは上から SI単位(ワット・キロワット・メガワット)、馬力の各種(英馬力・仏馬力・電気馬力)、熱量(カロリー系)(BTU毎時・キロカロリー毎時)、重力単位系(フィートポンド毎秒)の順です。単位の大きさ順ではなく、この4グループの並びで固定されています。
比の行の記号にも意味があります。BTU毎時とキロカロリー毎時が変換元か変換先に入っている組み合わせでは ≈ が出て、それ以外の組み合わせでは = が出ます。二つの熱量単位だけは、1055.05585262 J や 4184 J を 3600 秒で割った値が二進小数で表しきれないためです。変換元と変換先に同じ単位を選んだときも、係数の正確さとは関係なく ≈ になります。
手で計算する場合も経路は同じで、いったんワットを通ります。まず変換元の係数を掛けてワットにします。
PW=Psrc×fsrcP_{\text{W}} = P_{\text{src}} \times f_{\text{src}}
次に変換先の係数で割り戻します。
Pdst=PW÷fdstP_{\text{dst}} = P_{\text{W}} \div f_{\text{dst}}
係数は「その単位1つが何ワットにあたるか」を表す数で、9単位ぶんの値は次のとおりです。
  • ワット(W):1(この換算の基準単位、1 W ≡ 1 J/s)
  • キロワット(kW):1,000(SI接頭語、正確)
  • メガワット(MW):1,000,000(SI接頭語、正確)
  • 英馬力(hp):745.6998715822702(=550 ft·lbf/s、正確)
  • 仏馬力(PS):735.49875(=75 kgf·m/s、正確)
  • 電気馬力(hp (E)):746(米国の電動機向けの取り決め、ちょうど)
  • BTU毎時(BTU/h):1055.05585262 ÷ 3600 で約 0.293071
  • キロカロリー毎時(kcal/h):4184 ÷ 3600 で約 1.162222
  • フィートポンド毎秒(ft·lbf/s):1.3558179483314003(正確)
温度換算のような足し引きは要りません。どの単位でも出力ゼロは 0 W なので、掛けて割るだけで終わります。
結果カードの下には「小数点以下の桁数」があります。初期値は「自動」で、有効数字およそ6桁のところで止まり、末尾のゼロは書きません。0・2・4・6・10・15 のいずれかを選ぶとその桁数ちょうどに揃うので、末尾がゼロでも表示されます。自動のままだと 0.001 より小さい値は指数表記に切り替わるため、たとえば 1 PS を入れたときのメガワットの行は 7.35499E-4 と出ます。
「すべての単位」は閉じたまま置いてあるので、9単位ぶんを一度に見比べたいときだけ開いてください。開くと、入力した出力が9単位すべてでいくつになるかが一覧で出ます。1 PS のままなら、W 735.499・kW 0.735499・MW 7.35499E-4・hp 0.98632・PS 1・hp (E) 0.985923・BTU/h 2,509.63・kcal/h 632.838・ft·lbf/s 542.476 が並びます。結果カードのコピーボタンで数値をクリップボードに送れますし、換算した状態のURLを共有すれば相手も同じ画面で開けます。計算機のいちばん下には、三種類の馬力とエアコンの「馬力」の違いを短くまとめた注記が置いてあります。

諸元表・銘板・空調カタログでの読み替え

諸元表の kW を馬力に戻す

日本の車のカタログは最高出力を kW で書き、括弧で PS を添えています。kW の側しか手元にないときは、変換元をキロワット、変換先を仏馬力にして数値を入れます。100 と入れれば 135.962 PS、比の行は 1 kW = 1.359622 PS です。
同じ 100 kW を英馬力で読むと 134.102 hp。日本の諸元表に載るのは 135.962 のほうなので、海外のレビュー記事にある hp の数字と見比べると、同じ車なのに 2 近く違って見えます。どちらが正しいという話ではなく、ものさしが違うだけです。

軽自動車の64馬力と、かつての280馬力を kW で見る

変換元を仏馬力、変換先をキロワットにして 64 と入れると 47.0719 kW。280 と入れると 205.94 kW です。どちらもきりの悪い数字になるのは、上限が kW ではなく PS で決められたからです。
日本語版ウィキペディアの「自動車馬力規制」によれば、軽自動車の64馬力は1987年2月に発売されたスズキ・アルトワークスが到達して以降、メーカー間の自主規制の上限として続いています。登録車の280馬力のほうは、日本自動車工業会が2004年6月30日に撤廃を国土交通省へ申し出ました。いまの軽自動車のカタログに 47 kW と書いてあれば、それは 64 PS の言い換えです。

米国のスペックシートの hp を日本の馬力に直す

変換元を英馬力、変換先を仏馬力にします。1 と入れれば 1.01387 PS、比の行は 1 hp = 1.01387 PS。400 と入れれば 405.548 PS です。
英馬力のほうが仏馬力より大きい単位なので、同じエンジンでも日本式に書き直すと数字が約1.4%増えます。差は 1 馬力あたり約10.2 W、745.6998715822702 W と 735.49875 W の差ぶんで、400馬力なら 5.5 PS ぶんになります。カタログ同士を並べるときは、まずどちらの馬力で書かれているかを揃えてください。

業務用エアコンの1馬力は、車の1馬力とは別物

エアコンのカタログにある1馬力は出力ではなく冷房能力の目安で、日本語版ウィキペディアの「馬力」は業務用エアコンにおける馬力の節でこれを約2.8 kW(約2,409 kcal/h)としています。この 2.8 kW をこのページで確かめるなら、変換元をワットにして 2800 と入れます。キロカロリー毎時で 2,409.18 kcal/h、BTU毎時で 9,554 BTU/h、仏馬力で 3.80694 PS。ウィキペディアの 2,409 kcal/h とそのまま重なります。
つまりエアコンの1馬力は、車の1馬力(0.735499 kW)のおよそ3.8倍にあたります。海外製の 12,000 BTU/h のエアコンなら 3.51685 kW ですから、エアコンの「馬力」に読み替えると約1.26馬力ぶん。ただしエアコンの馬力は部屋の広さの目安とセットで使われる呼び方なので、単位換算だけで必要な畳数が決まるわけではありません。

モーターとコンプレッサの「呼び馬力」

エア圧縮機や電動機の世界では、馬力が呼び名として使われます。コンプレッサ専業のアネスト岩田の解説ページは 1 PS を約 0.75 kW とし、0.75 kW を1馬力、1.5 kW を2馬力、2.2 kW を3馬力、3.7 kW を5馬力、5.5 kW を7.5馬力、7.5 kW を10馬力とする対応表を載せています。同じページは、コンプレッサには 7.5 kW のものと 7.5馬力のものが両方あるので注意するようにと書いています。
このページで確かめると、7.5馬力を仏馬力として換算すれば 5.51624 kW、つまり 5.5 kW 機のことで、7.5 kW 機のほうは 10.1972 PS にあたります。呼び馬力の 0.75 kW も厳密には 1.01972 PS で、1 PS の 0.735499 kW より約2%大きい値です。銘板やカタログの馬力が呼び名なのか換算値なのかで、選ぶ機械が一段違ってしまいます。

馬力の数字を読み違えないために

  • 単位の綴りで馬力の種類を見分ける。 PS なら仏馬力(735.49875 W)、hp や HP なら英馬力(745.6998715822702 W)。米国製モーターの銘板にある hp は電気馬力(746 W ちょうど)です。日本のカタログの「馬力」はほぼ PS を指します。
  • kW から戻すときは 1.359622 を掛ける。 100 kW なら 135.962 PS。桁を確かめるだけなら 1.36 倍の暗算で足ります。100 kW を 136 PS と見積もっても、正確な 135.962 PS との差は 0.04 PS ほどです。書類に写す数字のほうは 1.359622 で計算してください。
  • エアコンのカタログで馬力を見たら、まず能力の欄を探す。 車の馬力とは桁がひとつ違うので、そのまま出力として kW に換算すると意味のない数字になります。日本語版ウィキペディアの「馬力」が挙げる 1馬力=約 2.8 kW を目安に読み、正確な数値が要るときは kW で書かれた能力の値を使ってください。
  • モーターやコンプレッサの馬力は呼び名として読む。 7.5馬力の機械は 5.51624 kW、7.5 kW の機械は 10.1972 PS です。型番の数字が kW なのか馬力なのかで、一段違う機械を注文することになります。
  • 書類に載せる数字は「小数点以下の桁数」で固定する。 「自動」は有効数字およそ6桁で止まり、末尾のゼロを書きません。見積書や仕様書のように桁を揃えたい場面では 4 か 6 を選ぶと、末尾のゼロも表示されます。
  • 指数表記が出たら桁が離れたサイン。 1 PS を入れてメガワットの行を見ると 7.35499E-4 と出ます。0.001 より小さい値は自動で指数表記に切り替わるので、E の後ろの数字まで読んでください。
  • 複数の単位を並べて確かめたいときは「すべての単位」を開く。 9単位ぶんの値が一度に出るので、諸元表の kW と PS、海外レビューの hp、空調カタログの BTU毎時を同時に突き合わせられます。

馬力と kW の取り違えが起きる場面

  • hp と PS を同じ数字として扱う。 英馬力は 745.6998715822702 W、仏馬力は 735.49875 W で、1 馬力あたり約10.2 W 違います。400 hp のエンジンは日本式では 405.548 PS。同じ車の出力が資料によって数馬力ずれて見えるのは、たいていこれが原因です。
  • エアコンの馬力を車の馬力と同じ単位だと思う。 エアコンの1馬力は約 2.8 kW の冷房能力で、仏馬力に直せば 3.80694 PS 相当です。3馬力のエアコンを「3 PS = 2.2065 kW」と読むと、能力の目安である約 8.4 kW とはまるで違う見当になります。
  • エアコンの馬力を消費電力だと思う。 馬力が示すのは動かせる熱の量、つまり冷房能力です。コンセントから引く電力はそれより小さく、カタログでも能力の欄と消費電力の欄は別に並んでいます。部屋の広さを決めるのは能力のほう、電気代を見積もるのは消費電力のほうです。
  • kW と kWh を混ぜる。 kW は仕事率、kWh は電力量です。2 kW のヒーターを3時間使えば 6 kWh。時間の情報がないので、このページは kW を kWh に直せません。末尾に「時(アワー)」が付いていたらエネルギーの単位だと思ってください。
  • BTU と BTU毎時を取り違える。 BTU毎時は熱の流れる速さで、空調機の能力表示に使われます。「毎時」の付かない BTU は熱の量そのもので、エネルギー側の単位です。このページが扱うのは BTU毎時のほうで、1 kW を入れれば 3,412.14 BTU/h と出ます。
  • モーターの「1馬力=0.75 kW」を換算値だと思う。 0.75 kW は電動機の定格出力の系列に付いた呼び名で、換算して出てくる値ではありません。1 PS は 0.735499 kW、逆に 0.75 kW は 1.01972 PS で、約2%のずれがあります。

単位換算だけでは届かないところ

扱うのは仕事率(出力)の単位だけです。J・kWh・Wh・cal といったエネルギーの単位は入っていません。BTU毎時とキロカロリー毎時が入っているのは、どちらも「毎時」の付いた速さの量だからです。
トルクからの出力計算もできません。諸元表の最高出力(kW/PS)と最大トルク(N·m/kgf·m)は回転数を挟んでつながっていますが、このページにあるのは単位を入れ替える機能だけで、回転数の入力欄はありません。トルクの単位そのものを読み替えたいときはトルクの単位換算を使ってください。
冷凍トンは単位リストにありません。米国冷凍トンは 12,000 BTU/h、キロワットに直すと 3.51685 kW なので、その数値を入れれば同じことができます。日本語版ウィキペディアの「冷凍能力」によれば日本冷凍トンは 3,320 kcal/h = 3.86116 kW で、米国冷凍トンより約9.8%大きい単位です。この 3.86116 kW は 1 kcal = 4.1868 J で計算した値なので、熱化学カロリー(4184 J)を使うこのページに 3,320 kcal/h を入れると 3.85858 kW と出ます。両者を取り違えると1割ずれます。両者を取り違えると1割ずれます。
ボイラー馬力・水馬力・図示馬力・制動馬力といった業界ごとの馬力も入っていません。このページが持っているのは英馬力・仏馬力・電気馬力の三つです。
そして換算は単位の書き換えでしかありません。同じエンジンでも、どの測定規格で測ったかで数字は変わります。エアコンの馬力から必要な畳数を出すのも、部屋の熱負荷を見積もる話であって、単位換算の話ではありません。

馬力・kW・BTU毎時の換算でよく聞かれること

1馬力は何ワットですか?

どの馬力かで変わります。日本の車の諸元表にある仏馬力(PS)は 735.49875 W、米英のスペックシートの hp は 745.6998715822702 W、米国製モーターの銘板にある電気馬力はちょうど 746 W です。

カタログの kW を馬力に直すにはどう計算しますか?

1.359622 を掛けます。100 kW なら 135.962 PS。英馬力で読みたいなら 1.341022 を掛けて 134.102 hp です。逆向きは、PS に 0.735499、hp に 0.7457 を掛けます。

日本の車の「馬力」は PS と hp のどちらですか?

PS、つまり仏馬力です。1 PS は 735.49875 W で、75 kgf·m/s という定義から出ています。米英のスペックシートにある hp は英馬力(745.6998715822702 W = 550 ft·lbf/s)なので、同じエンジンでも hp のほうが数字は小さくなります。比の行で見ると 1 hp = 1.01387 PS、1 PS = 0.98632 hp です。

軽自動車の64馬力は何キロワットですか?

47.0719 kW です。上限が kW ではなく PS で決められているので、キロワットに直すと半端な値になります。日本語版ウィキペディアの「自動車馬力規制」によれば、この自主規制は1987年2月に発売されたスズキ・アルトワークスが64馬力に到達して以降続いています。登録車の280馬力(205.94 kW)のほうは、日本自動車工業会が2004年6月30日に撤廃を国土交通省へ申し出ました。

業務用エアコンの「1馬力」は車の馬力と同じですか?

別物です。エアコンの馬力は出力ではなく冷房能力の目安で、日本語版ウィキペディアの「馬力」は業務用エアコンの1馬力を約2.8 kW(約2,409 kcal/h)としています。車の1馬力は 0.735499 kW なので、エアコンの1馬力はその約3.8倍。2800 W をこのページに入れると 2,409.18 kcal/h、9,554 BTU/h、3.80694 PS と出ます。

エアコンの馬力は消費電力のことですか?

いいえ、動かせる熱の量、つまり冷房能力の目安です。コンセントから引く電力はそれより小さく、カタログでも能力と消費電力は別の欄に載っています。部屋の広さを決めるときは能力の欄、電気代を見積もるときは消費電力の欄を見てください。

12,000 BTU/h は何キロワットですか?

3.51685 kW です。日本語版ウィキペディアの「冷凍能力」によれば、これは米国冷凍トン1トンぶん(12,000 Btu/h、3,024 kcal/h)の SI 値である 3.51685 kW と同じ数字にあたります。日本冷凍トンのほうは別の単位で 3,320 kcal/h = 3.86116 kW、約9.8%大きい値です(3.86116 kW は 1 kcal = 4.1868 J での計算。このページに 3,320 kcal/h を入れると 3.85858 kW と出ます)。

kcal/h で書かれた古い冷暖房能力を kW に直せますか?

直せます。1 kcal/h ≈ 1.16222 W、逆に 1 kW ≈ 860.421 kcal/h です。ひとつ注意があります。このページのキロカロリーは熱化学カロリー(1 kcal = 4184 J)なので、12,000 BTU/h を入れると 3,025.97 kcal/h と出ます。日本語版ウィキペディアの「冷凍能力」が米国冷凍トンとして挙げる 3,024 kcal/h のほうは、1 BTU = 0.252 kcal という慣用の丸めから出た値で、12,000 × 0.252 がちょうど 3,024 になります。定義どおりに計算した 0.2521644 を使うと 3,025.97 で、差は約0.07%です。

1 kW は何馬力ですか?「約1.36倍」で覚えて大丈夫ですか?

比の行に出るのは 1 kW = 1.359622 PS、結果カードの表示は 1.35962 PS です。桁を確かめるだけなら 1.36 倍の暗算で足ります。100 kW を 136 PS と見積もっても、正確な 135.962 PS との差は 0.04 PS ほどです。英馬力で読むなら 1.341022 倍で 134.102 hp になります。

電気馬力(746 W)はどこで出てくる単位ですか?

米国製の電動機の銘板です。英馬力の 745.6998715822702 W に近いきりのいい値として 746 W ちょうどが決められていて、差は 0.3 W ほど。100馬力なら 74.6 kW とそのまま書けます。仏馬力に直すと比の行は 1 hp (E) = 1.014278 PS になります。

モーターやコンプレッサの「1馬力=0.75 kW」は正しいですか?

換算値ではなく呼び名です。コンプレッサ専業のアネスト岩田の解説ページは、0.75 kW を1馬力、1.5 kW を2馬力、2.2 kW を3馬力、3.7 kW を5馬力、5.5 kW を7.5馬力、7.5 kW を10馬力とする対応表を載せ、7.5 kW 機と7.5馬力機が両方あることに注意するよう書いています。厳密には 0.75 kW は 1.01972 PS、7.5馬力は 5.51624 kW です。

kW と kWh は同じですか?

違います。kW は仕事率、kWh は電力量です。2 kW のヒーターを3時間使えば 6 kWh。このページが換算するのは仕事率だけで、末尾に「時」の付く kWh や Wh、そして J・cal は扱いません。

換算した数字を見積書や仕様書に写すとき、表示の桁は変えられますか?

結果カードの下の「小数点以下の桁数」で変えられます。「自動」のままなら有効数字およそ6桁で止まり、末尾のゼロは出ません。0・2・4・6・10・15 を選ぶとその桁数ちょうどに揃い、末尾のゼロも書きます。結果カードのコピーボタンで、数値をそのままクリップボードに送れます。

会社のサイトや解説記事に置きたいのですが、登録やインストールは要りますか?

どちらも要りません。ページ下部の埋め込みボタンから iframe 版を取り出せるので、車の解説記事にも、空調や機械設備のページにもそのまま貼れます。計算はブラウザの中だけで動くため、入力した数値がどこかへ送られることもありません。埋め込み版でも単位の選択肢は9つのままで、9つの単位も桁数の切り替えも、そのまま動きます。

出典・参考文献

  1. NIST SP 811 付録 B.8 — 単位をアルファベット順に並べた換算係数表(仕事率の正確な係数:1 英馬力 = 745.6998715822702 W(IYP+g_n 由来)、1 仏馬力 = 735.49875 W、1 BTU_IT/h = 1055.05585262 J / 3600 s、1 ft·lbf/s = 1.3558179483314003 W)
  2. NIST SI ガイド 付録 B — 換算係数の総覧ページ(工学で既定とする有効数字 6 桁の慣行と、仕事率・エネルギーの表で使われる太字 = 正確という表記規則を説明)
  3. BIPM SI 文書(第 9 版、表 4)— ワットを仕事率の SI 一貫組立単位として定義(1 W = 1 J/s = 1 V·A)
  4. 第 3 回国際度量衡総会(CGPM 1901)決議 2 — 標準重力 g_n を正確に 9.80665 m/s² と定める。仏馬力(75 kgf·m/s = 735.49875 W)と、英馬力が使う重量キログラム/重量ポンドの系列(550 ft·lbf/s = 745.6998715822702 W)は、どちらもこの値に支えられている
  5. 国際ヤード・ポンド協定(1959 年 7 月 1 日)— 国際フィートを正確に 0.3048 m、常衡ポンドを正確に 0.45359237 kg と定める。CGPM 1901 の g_n と合わせて、1 英馬力 = 745.6998715822702 W を正確な値にする最後の二つの定数
  6. IEEE C57.12.00 — 液浸式の配電用・電力用・調整用変圧器に関する一般要求事項(米国の電気馬力の約束事、1 hp_E = 746 W ちょうどを規定。米国製電動機の銘板で使われ、kW の値がきりよく出るよう意図的に丸めてある)
  7. Wikipedia(英語版)— Horsepower(NIST が認める三つの変種:英馬力 745.6998… W、仏馬力/PS 735.49875 W、電気馬力 746 W。ほかにボイラー馬力・制動馬力・水馬力・図示馬力といった業界ごとの変種も扱う)
  8. Wikipedia — Watt(仕事率の SI 一貫組立単位、1 W = 1 J/s。1782 年に蒸気機関を売り込む物差しとして馬力を選んだジェームズ・ワットにちなむ)
  9. ドイツ語版 Wikipedia — Pferdestärke(欧州・日本・ロシアの車両諸元で使われる仏馬力 PS/CV/ch/л.с./馬力 の標準的な参照。1 PS = 75 kp·m/s = 735.49875 W ちょうど)

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